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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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2008年 05月 06日 ( 1 )

「道場破りとは、魅力的と感じるダンサーの手法に接近し、その道に深く触れることで己の道を破る試みである」(道場破りshowing第2期/後半戦チラシより)

という、このイベントを観るため、初めて藤野の地に降り立った。
一言で言うと、神奈川県であるはずなのに、大変な田舎。高尾から2駅入っただけで、「ザ・里山」的な風景が広がる。地元の人によると、ここから都心へ通勤している人もいるとのこと。
「それもいいかも」と一瞬思ったが、1時間に2本しか電車が来ないという事実を知ったとたんに即却下(自分の中で)。でも、時間の融通が利く人なら住むのにも良いところだと思う。

さて、ショーイングが行われた会場「篠原の里」は駅から車で15分くらいのところにある元小学校。建物は鉄筋2階建てなのに、屋根は瓦葺、グラウンドの傍らにはなぜか見ざる言わざる聞かざるがいるという、可愛らしくも不思議な場所。

そこの2階にある元・教室に座席が設置されてショーイングが行われた。
このイベントは2日に分けて行われており、前日に手塚夏子・捩子ぴじん・中村公美の手法、私が観た回では黒沢美香と山賀ざくろの手法で展開された。

構成としては、まずスクリーンに各ダンサーの手法が映写され、それにあわせ手塚が解説を加え、そこにダンサーが補足する。が、この回のダンスのデモ順がどちらも1番手が手塚だったため、手塚はてんてこ舞いの体となっていた…主催者と出演者の二足のわらじはちょっと厳しそうだった。

その後、手法を提示したダンサー以外による手法の実践が行われ、その後本人による模範演技(?)が行われた。

私は今回のこのイベントの全ての参加者の作品を観たことがあったわけではないので、他人の手法を踊っているダンサーが日ごろ自分の手法でどんな動きをしているのか分からない部分が実はあったのだが、それでも非常にきになったことがある。それは皆良く動くということだ。私が作品を観たことがあるダンサーに話を限ってみても、参加者は皆そんなに激しく動く作品を作る人達ではない。であるにもかかわらず、必要以上に多く動いているように私には思えた。
 GW中「篠原の里」で合宿していたとはいえ、通常の作品を作るよりずっと少ない時間でショーイングを行うこと、またその限られた中で他者の手法に踏み込んでいき「見せるもの」を作るということは、自分の手法でやるとき以上に「見せられるもの」としてのダンスへ到達する手ごたえが得られにくいのではないだろうか。それがショーイングでの「多動」(と書くと印象があまり良くないが…)に繋がったのでは…と思いながら観ていた。
これとは別のところで面白いと思ったのは、山賀ざくろの手法を踊った黒沢美香。舞台スペースを縦横無尽に使い、自分の作品では決してやらないようなバレエやジャズダンスのようなムーブメントを次々と展開し、ときどき良くマンガに描かれているような、思春期の女子が部屋で妄想にふけっている姿のような振りをしていたものが面白すぎる。日ごろの黒沢作品ではたいてい白塗りメインのごっつい化粧なのに対し、今回は素顔なのもあり普段より若く見えるのも手伝って妙なリアリティがあるのもポイントだった。
遠路はるばる行った甲斐があるってもんな瞬間だった。

あと、金魚の鈴木ユキオ&安次嶺菜緒調理の昼食がまた美味しかった。ダンスだけじゃなくて料理もうまいのね。
by turujun | 2008-05-06 13:00 | ダンス