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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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2004年 09月 26日 ( 1 )

Scherzo

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今日、scherzoの東京コレクションを見てきた。といってもファッションブランドではなく、映像と音楽とスピーチによるプレゼンテーション。上のポップなお面は、会場で配られた、札幌のフリーペーパー「MAGNET」と一体化していたこの公演のフライヤー。

scherzoは、札幌を本拠地とするアートユニット。主宰の加賀城匡貴がアイディアを出し、それを映像やら音楽やらスピーチを交えて、仲間達6人と上演する。音楽は弟が担当しているということで、何となくニブロールを思わせるのだが、作品の質はダンスと映像というジャンルの違いを超えて、相当違う。scherzoの世界には、日々の生活をちょっと面白くするエッセンスが詰まっている。いままでいろいろな演劇、ダンス、パフォーマンスを観てきたけど、ひさびさに「これは!」と思えるものを観て、ワクワクしてしまった。
 

 会場は六本木のSuper Deluxe。最近とみにコンテンポラリーダンスの公演が行われる場所でもあるここは以前英国酒場だったらしい。なぜそれが分かるかといえば、Super Deluxeの看板の下にうっすらとそう書いてあるのが見えるから。

 受付を済ませて、ドリンクをもらう。Super Deluxeの母体が地ビールの会社なせいか、他のお店ではお目にかかれないようなレアなビールがたくさん。これらが普通にオーダーできる、ということで、私は「チョコレートのような風味」のビールをオーダー。ここで扱っている「TOKYOエール」はオリジナルのようで、ラベルも可愛い。さて、首尾よくドリンクを受け取った私は席を探したが…開演15分前なのに、すでに座れるところには人が座っている。なので、適当に空いていそうなところに行って「空いてますか」「空いてますよ」で席ゲット。そこは単なる黒い木の箱。でも皆座っている。もちろん、ちゃんとした椅子もあるし、なんと畳が置いてあるところもある。「座席」という雰囲気はあまりない。ステージでは、かなりこったCGが流されている。「本編もこんなんなのかしら」などと思ってみている私。
 ほどなくして、CGが終わり、「上演時間中は、お携帯電話や音の出るもののお電源はお切りになり…」という、舞台公演の前の注意のちょと変?!バージョンが映し出され、それを主宰の加賀城匡貴が声に出して読む。こうしてscherzoの舞台は始まった。
 上演前の凝ったCGとは裏腹に、本編の映像は、家庭用ビデオで取ったかのようなチープな風合いのものが多く、映されているものの普通さ加減とあいまって、「日常の中の変」を意識してしまう。なんと言っても映像自体家庭用ビデオを傍らにおいて操作している。和室の明かりについているスイッチの紐の活用法や、サッカーの監督の立位置とその動きにシンメトリーを見いだし、それをわざわざ誰もいないサッカー場で監督役を2人だけおいて再現してみたり、シャッターというシャッターに「14日から16日までお休みさせていただきます  店主」と書いたビラを貼りまくってみたりするような、日常のなかにあるものに対する視点をちょっとだけ変えて、その中の笑いを見つけ、それをどんどん発展させて、「これって面白いよね」と提示してくる。彼らのやっていることは、お笑いタレントがするような観客に笑いを求めるアクションではなく、創り手が面白いと思うことを「これどう?」って感じで見せて、観客がそれに共感したり、心の中で突っ込みいれたりできる、いわば、そんなプレゼンテーション(パフォーマンスではない)だった。
 私としては、チェルフィッチュ以来、公演があれば通ってみたいと思えるものだった。次は11月20日、京都のMETROというクラブでパフォーマンスをするらしい。紅葉の季節でもあるし、行ってこようかしら。
by turujun | 2004-09-26 23:57 | アート