人気ブログランキング |

舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

コマツ企画「ヴェニスの呆人」@駒場アゴラ劇場

選挙の後は、久々の週末2日連続観劇活動。この日観にいったのは、アゴラ夏のサミットの最後の団体である「コマツ企画」。以前、王子小劇場でこの団体の作品を観て、また観たいと思っていたので、行ってきた。
開演5分前ぐらいに劇場に着くと、場内はほぼ満員!ひえ~。
案内係の人に一番後ろかつ端の席を案内されたら、手元が見えないぐらい暗い。でもアゴラは劇場の凹凸があまりないうえ、そもそもそんなに大きくないので、観る上でぜんぜんストレスを感じなかった。

さて、前回観た作品は、すごくサイコだと思ったが、今回もやはりサイコだった。

サミットディレクターの杉原邦夫とのアフタートークで、杉原氏が「前回と今回とで全然違う」といっていたが、確かに見せ方や内容は大きく違っているものの、作品の中で取り上げている人間の病的な心理とかセクシャリティとかは、前回・今回両方で大きく扱われているテーマだったこともあって、私の中では、「この劇団は、こういう作風なのか」という思いが強くなった。
前者はよくあるけど、後者を正面きってまじめに表現しようとする人は小劇場界では珍しいように思う。でも男性が女性の上に覆いかぶさって絡み付いていても、そこにぞくっとするようなエロさはなかった。ずいぶん前に見たヨーロッパから来た演出家の作品の中で、役者は日本人なのに、抱き合う姿が異様にねちっこくて「あ、エロい」と思ったことを思うと、舞台作品におけるセクシャリティの表現って結果的に表現する人ではなく、表現させる人のそこへの踏み込み具合なのかな、とか思う(※1)。

そんなサイコあり、セクシャリティありの作品で、前回と全然違うと思ったのは、その展開。作品の中で提示されるさまざまな身振りや台詞で意味深なもの(要は伏線)、最後にだいたいちゃんと明らかになるのだが、それが結構意外な方向性だったことには驚かされた。物語そのもののスリルは前回はなかったので、この点については今回は「全然違う」に同感した。

少々親切すぎるというか、ちゃんと結論をしめそうとしてしまうのと、センスがちょいベタ(※2)なのが気になるが、丁寧な演出で作られる作品の世界は見ごたえがある。

猫ホテばりのケータイ電話・ポケベル・時計のアラーム解除の前説も私は好きです。




※1:前回の作品で、こまつみちる演じる高校生の母親と、ストーカーと化した元彼との会話で、結構露骨にちょっとアブノーマルな性的行動の話をしているのだけど、「座席に(役者自身の)母親が来ていた」ということで、途中でいえなくなってしまった…という場面があったのだけど、あれは演出なのか、マジなのか…そこは不明。

※2:なぜか劇中で使われる歌が東京事変の「キラーチューン」。私もきらいじゃないけど、いやむしろ好きだけど…わりと最近の曲なので、ちょっと日常に戻されてしまう感があった。


いやはや、台風のおかげでひさびさにちゃんと更新できたわ!サンキューハリケーン!
by turujun | 2009-08-30 14:00 | 演劇