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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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神村恵カンパニー「配置と森」@STスポット

カンパニーとしての活動は今年2月のBankart以来。
今回は美術家の出田郷、音楽家の大谷能生とのコラボレーションという、神村恵としては初の試みもある期待の公演。

さて、会場であるSTスポットに入ると、白い壁とグレーの床に囲まれた舞台には、何もない…。
出田郷の「舞台美術はどこに!?」と思っていたら、舞台が始まってダンサーがぼちぼち持って出てくる白い箱がそれだった。
これは白い立方体で、一面にレンズが取り付けられ、そこから光を放つというもの。それをダンサーが舞台上のあちこちに積み重ねたり、移動したりする。そしてその一方で4人のダンサーが身体を動かしている。
それははじめは何の規則性もないようでありながら、ずっと観ているうちにそれが以前出てきた他のダンサー動きを踏襲していることが分かってくる。また、あるダンサーがとあるポーズをとろうとしているときに、別のダンサーがそれを阻止しようとする。
それらが、舞台美術の箱を動かす行為をランダムに挟みながら、繰り広げられているうちに見えてくるのは、個から始まった動きが全体に広がって一つのダイナミックな動きへと広がっていく様だった。

神村の作品には、分かりやすいメッセージや、既存のイメージを喚起させるような動きもなければ、演劇的な要素もない。そういう意味で分かりやすいダンスではないけれど、私にとってはそれこそが神村のダンスのよさだと思っている。
ダンスで何かを表現するのではなく、ダンスとは何かを探る。それが神村のダンスではないかと、私は思っている。そしてそういうダンスがダンスとして存在するのは、ありだと思う。
by turujun | 2008-12-20 19:00 | ダンス