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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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黒沢美香&ダンサーズ「なんという寛容な肉」

私が観たのは最終日の「ダンス☆ショー 夏の踊り」。
当日パンフレットにはたくさんの作品のタイトルと出演者の名前が列記されている。つまり、小品をたくさん並べたような構成。

使われている音楽は、ロカビリーやスタンダードジャズなど、一つ一つの曲名は知らなくても、どこかで聞いたことのあるものばかり。
そんなキャッチーな音楽とともに、面白いダンスが繰り広げられていった。
一見ストレートにジャズダンスっぽいんだけど、一人ひとりの動きをわざとそろえていなかったり、舞台上のダンサーの中で明らかに違う表情をして立っている人を配置しておいたりと、さりげなくいわゆる「ダンス」に対する問題提起ととれそうな表現をおりこんでいて、エンタテインメント性に富んでいながらも、ダンスの表現の可能性のありようについて考えされられた作品だった。


作品とは全く関係ないのだが、黒沢美香の文章にすごくひきつけられる今日この頃の私。この作品のタイトルや当日パンフ、8月末に上演される「約束の船」のチラシにある文章など、文法的には少々おきて破りなのだが、 そこから感じる違和感を、文章のリズムと言葉選びのセンスが凌駕し、かつ言わんとしていることがヴィヴィッドに伝わってくる。作品が面白いのはもちろんだけど、文章が面白いというのがうらやましい。
by turujun | 2007-07-31 14:00 | ダンス