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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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ハイバイ「お願い放課後」@駒場アゴラ劇場

私の周りの演劇好きの間で話題になっていたこの作品。
プレビューを観た人が「面白いよ!」といっていたので、観にいってきた。

私は以前、ハイバイの作品を観たことがあり、それは「次も観たい!」と積極的に思えるような内容ではなかったが、今回のは面白かった。


【ネタバレ含みます】
主人公は1年に3歳年をとる奇病に冒されている志賀君。なので学生ながら見た目はもう中年。演劇部に入っている彼はなんだかんだ言いつつも、周りに受け入れられ楽しい学生生活を送っていたが、新しい演劇部の顧問として世界的な演出家・シナガワがやってきて、卒業生を送る会で上演する「ハムレット」の稽古・本番を通じててんやわんやする、というのがあらすじ。

恋あり、友情あり、大人との葛藤ありの青春モノなんだが、片思いの人への気持ちや父親とのやりとりのように妙に「あるある」感と、主人公のそもそもの設定やちょいエキセントリックな演出家、演劇部の仲間のお姉さんのようなぶっ飛び感が並列に存在。前者が、自分の昔を思い起こさせてちょっと気恥ずかしいような懐かしいような気持ちにさせ、そのそばから後者がそれをどーんと突き飛ばしていくというつくりの作品だった。

基本的にコメディ。随所に笑える場所がちりばめられている。
特に私個人として面白かったのが、クライマックスといえる「ハムレット」本番。メインの場面をダイジェストで紙芝居のように見せていくのだが、台詞の言い方とか、役者の立ち振る舞い、立ち位置がやたらとおかしかった。

でも、役者の技量というかアドリブ(ピン芸って言ってよいと思う…)が多くを占めていたちょっと前までの作品とは違って、役者同士の間、会話の一つ一つが笑いを生むタイプの作品。戯曲ははじけているけど、かなりまじめにモノつくりをしている人達なのかな…と思った。


それにしても、前回・今回ともにメインはタイプは違えど、「おっさん」。この作品の作・演出は「おっさん」に何か思いいれがあるのかな?



覚書:帰りに山手線でN○VAの広告を見た。そこにはこの作品で「シナガワ」役をやっていた人が…。
by turujun | 2007-06-02 19:00 | 演劇