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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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初下北沢

 もともと演劇が好きでいろいろ舞台を観るようになったはずなのに、「演劇の街」下北沢へはあまり足を向けない日々を過ごしている。かつては井の頭線の回数券まで買っていたのに。
 それは、観るものが演劇だけではなくなったということもあるが、一番の理由は、下北沢は「演劇の街」かもしれないけど、私にとって面白い演劇をやっている街であるとは限らないからである。むしろ最近は、私の興味をひく舞台は、非下北沢、たとえば下北沢の2つ手前の駒場とか、渋谷・新宿、そして横浜で公演が行われることが多い。
 
 そんなわけで、先週日曜日が、今年初の観劇@下北沢となった。

 昼は劇団桟敷童子「泥花」@ザ・スズナリ。これは現在絶賛発売中のシアターガイド3月号に掲載されている「小劇場に明日はあるか-出てこい!演劇の未来を担う若手劇団-」(タイトルうろ覚えです)の座談会の出席者が皆面白いと言っていた劇団だったので、興味を持ち、観にいったもの。そうそう、さりげなく宣伝ですが、私もこの座談会に少ない発言数ながら参加しています。ぴあの編集者でも演ぶの編集者でも高野しのぶさんでもない出席者が私です。読んでみてください。

 さて、桟敷童子の舞台を観て思ったこと。
 最も印象的なのが、役者の演技の熱さ、BGMがずっとかかっていること、ラストの紙吹雪の量、舞台装置の転換など、ありとあらゆることが良い意味でも悪い意味でも過剰であるということ。
 おそらく、昔の演劇って皆こういう感じだったんだろうけど、今の主流はこういう表現の対極で、かつこういう表現をやる人たちがいないだけに、逆に新鮮に捉えられているのではないかと思った。
 個人的にはこういった表現は苦手でもあり、恥ずかしくもある。特に作品中に何度かみられる行進のような動き。これはしっかりとした表現と言うよりも、まるで小学校の頃の学芸会を思い出させるような幼稚な印象を受け、いかがなものかと思った。
 とはいうものの、自分の思いとは別のところで、これを良いまたは感動すると思う人の気持ちは理解できなくはない。今の主流の低血圧でシンプルな舞台が物足りない人にとっては、この過剰さ、熱さが心に響くのだろう。
 
 夜は鉄割アルバトロスケット「金割アルバトロスケト」。渋さつながりで観てみた。

 会場はまるで町内会館のお楽しみ会のようだった。舞台の天井には年季の入った万国旗が飾られていて、壁はカラフルな布が何枚もはりめぐらされている。舞台部分の床は畳敷き。
by turujun | 2006-02-16 13:36 | 演劇