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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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秋の嵐

今日は台風22号に散々翻弄された一日だった。
 私は、「赤鬼 日本バージョン」の夜の回のチケットを取っていたのだが、JR・私鉄各線がどんどん運休を決めていく中、「普通にやります」という文化村の方のコメントをどうも信じきれず、やるのかしらどうなのかしらと気をもんでいたのだ。そうこうしているうちに、夕方のなぐりの雨ととてつもない強風で、現実的に「外出。それは無理」ということになり、半ば「赤鬼」をあきらめ、筑前煮を作ったりしているうちに、気がついたら、風も雨もやんでいる気配。外を見ると、あら、雲が切れて空が見えているではないか。そのとき18時半過ぎ。
「行けるかも…『赤鬼』」
 行って帰りにまた雨風が来ていたらどうするかなどとしばし考えていたが、
「いけるものなら行っておこう」
と決心、チケットととりあえず必要そうなものだけ持って、部屋着に適当な上着をはおって家を飛び出した。そのとき既に19時。開演の時間だった。
 ダッシュとはや歩きを交えつつ、JR大森駅に着いたとき、なんと京浜東北線は止まっていた。駅のアナウンスによると、すぐに発車しそうなので、とりあえず乗っておく。車内で待つこと15分。ついに出発。京浜東北線と山手線もしっかり台風の影響を受け、かなりのノロノロ運転だったため、渋谷に着いたのは、20時15分になっていた。そこからまたもやシアターコクーンへ、軽くダッシュ。
 中に入ると、驚いたことに、少なく見積もっても8.5割ぐらい入っていた。もしかすると「赤鬼 タイバージョン」より入っているかも。交通機関があれだけ止まっている中、これだけの人がここに集結していることは私にとってかなり驚きの事実。あの超悪天候の中をどうやってここまで辿り着いたのか、一人ひとりに聞いてみたいぐらいだった。
 
  それにしても、今日は、「赤鬼」の公演が行われるのかどうか、知り合いにメールで問い合わせてみたり、インターネットで調べたりしていたのだが、そのなかで、こんなところにそれぞれの劇団の観客に対する姿勢が出てくるんだなぁと思うことを発見した。
 
 今日のような荒天中の荒天のとき、舞台を観る側として気になるのは、「やるかやらないか」、また「やらなかった場合チケットはどうなるの」「交通機関がストップして行きたいのにいけなかった場合どうなるの」ということも、気になる。そのあたり、ちょっと調べてみた。(本当にちょっとだけど)
 
 流山児★事務所は、「えんげきのぺーじ」の「一行レビュー」に、STスポットのラボセレクションは「dm_on_web」のBBSにそれぞれ、「今日はやるよ!」ということの分かる熱い書き込みをしていた。でも、チケット関連のことについてはそこには情報がなかった。知りたくば自分でHPなり電話で問い合わせるなりしてください、ということだろうか。

 私が良いなあ、と思ったのは、劇団四季。「information」のところに、東京都内の四季劇場での公演は全て予定通り行われること、交通機関の運休により、来れなかった場合には、振り替えもしくは払戻に応じる旨明記されていた。(「交通機関の運休~」には下線が引かれていたけど。)こういう、チケットを購入した側がどうしようもない場合で観に来ることができない人がかなりの数で出てくることが予想される場合についての対処方法が明記されているというのは、観客としてはとても安心できる。決して安いとは言えない舞台のチケットを無駄にしたくない、観たい、という思いを尊重している対応だといえる。こういう配慮ができるということ、そしてこれをHP上で告知してくれるというところに、劇団四季の観客に対する丁寧な姿勢が現れていると思う。正直なところ、私はこの告知をみて、自分の手元にあるチケットが、劇団四季のものであったら、もっと安心できるのに、と思ってしまった。
 
 これと対照的なのが、今日私が実際持っていた公演の主催だったbunkamura。HP上では一切今日の公演がどうなるかの告知がなく、その問い合わせ受付は電話のみ。その電話は何度かけても繋がらない。劇団四季にあったような交通機関の運休などによる払戻は一切無し(これは今日、受付で念のために「別の日への振り替えまたは払戻が可能か」問い合わせた時、先方に断られた)…つまり「チケットを持っている人は無理して来なさい」ということなのだろうか。実際無理して来た人が何百人もいるからこういう態度になるんだろうけど、今日みたいな「観たくても観られない、来たくても来られない」という人が出ると予想される状況で、そういう人たちにどういう対応するかで舞台に対する印象って変わってくるんじゃないかな、と思う。舞台の内容(作品・出演者・演出家etc)も大事かもしれないけど、「前売り売ったらそれで終わり」ではなくて、観終わって、その余韻を楽しんでもらうその瞬間まで大事にすることで、「演劇って快適な上に楽しい」と思ってもらえるだろうし、bunkamuraの株も上がるんではないだろうか。今日の対応では、「出て来る人は豪華だけど、チケットの値段をあげるだけあげて、客を顧みない団体」に思えてくる(極端だけど)、少なくとも私にとっては。舞台を制作する側は、観客の気持ちを考えた対応とそれに必要な情報発信をしてもらいたいと思う。
 それにしても東京急行はプロバイダを系列会社に持っていたと思うが、その割にWEBを活用しようという意識が薄いのだろうか。その時代錯誤の意識もついでに変えてもらいたい。
by turujun | 2004-10-09 23:31 | 演劇