舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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5月中の観劇であることは間違いないのだが、観劇日が思い出せない…。
横浜で活動している劇団「Studio Salt」の初東京公演であった「天気のいい日はボラを釣る」。
ずいぶんと呑気なタイトルがついているが、内容は現代社会の暗部を切り取り、人間の裏と表が織り成す非常に難しいテーマをはらみつつ、それでいて観劇後はさわやかな作品だった。

この作品は、とある川原が舞台で、そこにたまたま通りがかる元・派遣社員や元・パチンコ屋店員、自転車で旅しているバックパッカー、売れない芸人等それぞれに事情を抱えた人々と、そこに住まいを構えるホームレスの人々の交流を描いている。
そこで起こる事件や、登場人物の事情というのは、結構新聞やニュースで見聞きしているようなもので、正直現実とリンクしているというよりは、「これどっかで見たな」という既視感を感じるようなものもあったのだけど、それが「どっかで見た」で終わらずに、社会の問題をあぶりだしつつも、その中で前向きに生きる人間の姿を提示していくことで作品としてのメッセージをきちんと出しているあたりは、さすがだと思う。
また、いわゆる「下層社会」「格差社会」を描いた作品でありながらも、決して重いものにならないのは、この劇団のメンバーのキャラクターと、それを生かした脚本にあると言える。これまでに観た作品は、どれも趣向が違うのだが、それでいながらこれだけは筋が通っているというものがあるとすれば、役者のキャラクターが立った登場人物だ。
それを劇団員ならではの息のあった演技で演じるから、決して明るい場面でなくてもどことなく「お約束の…」といった感じで笑いが起こる(って吉本か!?)。

ここの作品は、安心して観られるものの、毎回戯曲の切り口や舞台美術等表現に挑戦がある。それでいて、変に力みがないあたり好感が持てる。個人的には地元にも近い(おそらく作・演出の椎名泉水氏は同郷かと思われる)ので、ささやかながら応援していきたい。
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by turujun | 2009-06-15 21:38 | 演劇
読んだことがある人は相当多いと思われ、またこの作品が「好きだ!」という人も多そうな夏目漱石の「こころ」を舞台化する、とチラシで観て、「どうよ?!」と思っていたが、結構評判が良いらしいと聞きつけ、思い切って行ってみたら、原作そのものを舞台化したのではなく、原作はきちんと抑えながらも、あたかも別の作品のように原作とは違うテーマをはらんだ作品になっていた。
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by turujun | 2009-06-07 19:00 | 演劇