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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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THE SHAMPOO HAT「その夜の侍」@ザ・スズナリ

いつも観にいく、というわけではないけど、たまに観にいく THE SHAMPOO HAT。今回はタイトルがなんだかかっこよさげなのが観劇のきっかけだったりする。


基本的にこの人たちが(というか作・演出であるところの赤堀雅秋が)創る作品は、すでにダメというよりは、ダメスパイラルに巻き込まれ中、という話が多いように思う。今回の作品はまさにそれ。あらすじとしては、一つの事件を核とし、加害者と被害者が事故数年を経て関わりあうという内容。

たしか明日まで上演中なので、詳細は書きません。
場所の設定としては、
ガソリンスタンドの事務所
自宅
公演
ラブホテル
雑木林
…いろいろなところに移動していくのだが、舞台上には各種大道具・小道具がすでに置いてあり、かなり雑多な印象を受ける。それらをどのように使っていくかというと、場所が変わると照明がその場所に該当する大道具のあるところにあたり、役者がそこで演技するので、「ああ、今ここはガソリンスタンドの事務所なのね(例)」と分かる…といったところ。
この雑多な感じがやたらと力を発揮するシーンが後半部分にある。


この劇団は以前はいわゆる「静かな演劇…」の流れの中の一つだったように思っていたのだけど、今回の作品では、見た目リアルな演劇から、もっと自分達(赤堀さん?)が追求したいものをより率直に描き出せる表現へシフトしたようだった。
それを可能にしたのは、劇団としての安定感だろう。何せ私が観始めた頃から、役者は増えても顔ぶれは変わっていないのではないだろうか(今回は福田暢秀は舞台美術に専念しているが…)。そのせいか、この劇団は役者さんの水準が高い。一般的に言われるような、キャラが立っている上手さではなく、物語の一人として完成度の高い演技をするので、話がウソっぽくならない。あて書きなんだろうか…と思うくらいはまっているのだが、monoのような「あの人はこういう感じ!」というわけでもないので、違うような気もするが、どうなんだろう。
by turujun | 2007-10-07 15:00 | 演劇