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舞台や展覧会など、さまざまな鑑賞活動の記録を綴る。タイトルとの関連はありません。


by turujun
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遊園地再生事業団プロデュース「モーターサイクル・ドン・キホーテ」@横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール

※ネタバレがあるので、読まれる方はご注意ください。
雨の降りしきる中、横浜は赤レンガ倉庫へ行って来た。

雨ということもあり、赤レンガ倉庫は、いつものにぎわいがなく、どことなく寂しげだった。

ワールドカップ開催間近ということもあり、その関連の施設が敷地内に作られており、今日はそのプレス発表会ということで、…まっすぐ1号館へ行くことができなかった。
今日のチケットはソールドアウトしていたので、当日券を購入する気でいた私にとって、当日券発売開始時刻よりすでに遅れていたこともあり、その遠回りの時間ももどかしかったのだが、結局無事購入できたので、まあ良しとしよう。

正直なところ、「トーキョー・ボディ」や「東京/不在/ハムレット」を観たときのような驚きが、今回の作品にはなかった。というかこれらの作品にあったエッジィさがこの作品にはなかったことが驚きであったといえる。

内容としては、ここにプロットがあるのだが、このプロットから受ける印象と実際の舞台はかなり違う、ように私は思った。このプロットの中では、主人公・忠雄自身の中にある、芝居に対する何か、を謎としているようだが、実際の舞台では、その謎そのものよりも、妻である真知子に対する疑念の方を問題にしているように思えた。

今回の舞台の出演者は、多くが新劇の人のためか、役者がものすごくキッチリと舞台の上で立ち、きっちり台詞を言っていた。そのせいか、作品そのものも、演劇のルールによって統制されているかのように見えた。
舞台上には、これまでの作品に出てきたような「だらしない」人もいるわけだが、その一方で、そうしたしっかりと立ち、きっちりと台詞を言う人がいることで、そのコントラストがより際立ち、結果として「演劇的な部分」が際立つことになっていたように思う。
また、台詞の言い方も、(役者によってレベルは当然違うのだが)、これまでの作品に比べて「演技している」という感じが強かった。
この作品は「演劇的であるということ」を意識的に行ったものと言えるのかもしれない。


以下、観ていて気づいたことなど。

今回の舞台美術は「ロマンチカ」の人だったそうだ。あまりそれっぽい雰囲気はないが、鶴見のバイク店というには、60年代のアメリカっぽいオサレ感が微妙に漂うセットだったと思う。

舞台の正面にシャッターがあり、そこを開けると舞台の奥の方に進める通路になっているのだが、その通路部分は私の席からでは見えなかったので、少し残念。

役者の台詞の言い直しが結構目だった。


舞台とは関係ないのだが、当日券を買うときに、「出演者の方で関係者はおりますか」と聞かれた。ここで、「こういうことはやめましょう」ということを再三言っているのだが、遊園地再生事業団のようなベテランといえるところで遭遇したので、かなり驚いた。
これに対して、私は素直に「いえ、いません」といったのだが、仮に「います」と言った場合、「関係者レート」とか「関係者シート」が適用されるみたいなことがあるのだろうか。また、「います」といってある役者の名前を出した場合、それをわざわざ確認するのだろうか?確認したとして、「そんな人知りません」と役者が言ったら、その場合どうなるのだろうか。ちょっと気になる。
by turujun | 2006-05-27 14:00 | 演劇